大型ドローンは、物流などの運搬用や災害救助、農薬散布や林業等の現場など、さまざまな場所で活躍しています。
ここでは大型ドローンの用途や積載量別の機体をご紹介していきます。
大型ドローンの価格相場やペイロード100㎏、ペイロード50㎏の人気機種も参考にしてみてください。
目次
大型ドローンとは？価格相場は？
産業分野での使用が期待されている大型ドローンには、重い荷物を積載して運搬や搬入が容易にできるものや、高性能カメラを積載して撮影が行えるものまで多岐にわたります。
農薬散布や林業での使用、工事現場、空撮などあらゆる現場での作業を、効率的かつ安全に遂行してくれます。
ペイロード（ドローンに積載できる荷物の重量）100㎏の機体や50㎏の機体など、用途により選択しましょう。
大型ドローンは、飛行しやすく高性能に作られているため、価格相場は50万～300万円前後と一般的な小型、中型のドローンに比べると高価だと言えます。
大型ドローンの用途
物流
最短距離で搬送物の輸送ができるため、交通渋滞や人員不足の問題も解決に導けます。
自動操縦により正確な経路で安全に飛行できるか、運搬に問題はないかなどの実証実験も行われています。
しかし、衝突や悪天候での二次災害、法律上の問題等でまだ実際に流通するまでには時間がかかるようです。
農薬散布
農薬タンクを積載した大型ドローンで広大な田畑に散布することで、短時間で農薬散布を行え、人件費やコストが削減されるなど生産者の負担も軽減されます。
品質向上や安全確保、農薬を散布している間に他の作業も同時進行で進められるというメリットもあり、ドローンを業務に取り入れる方が増えています。
設備点検
人の手では時間がかかる高所やリスクがある場所でも、大型ドローンを使用することで落下などの事故も防げ、正確なデータを取得できます。
大型なので狭い場所には向いていませんが、上空や広範囲の点検等に役立てられています。
災害救助
近年では、災害時にドローンが活躍する場面が増えています。
災害現場での被災した建物の調査や行方不明者の捜索、救助者を発見するために活用されています。
また物資を補給する際、災害時は地上からの運搬は交通渋滞や通行止め等で困難な場合が多いですが、上空であれば最短距離で安全に運ぶことができるのです。
エンターテインメント
スポーツ中継やイベント上空などで、大型ドローンが活用されています。
サッカー中継などでも、ドローンがフィールド上空を飛行している場面を目にすることも増えました。
地上からでは収められない会場の全体図や、スポーツでの臨場感溢れる映像も、大型ドローンを使用すれば動きのある良い映像が撮影できるのです。
空撮
シネマカメラや一眼レフカメラを使用して撮影する場合に、大型ドローンが活用されています。
大型ドローンは趣味での撮影には向いていませんが、プロモーション撮影や上空からの全体写真の撮影でダイナミックな映像を撮影するにはおすすめです。
林業
トラックが入れない山奥で伐採した苗木や資材の運搬に、ドローンは役立ちます。
急斜面や高低差がある場所や人が入るには危険な場所でも、大型ドローンであれば安全に運搬でき、作業者が危険にさらされることはありません。
土木建築
土木現場では主に資材の運搬に活用されています。
現場の作業内容によっては、運搬だけでなくドローンを使用して作業が行われていることもあるようで、作業員のリスクや負担も軽減され、安全も確保されます。。
空飛ぶクルマ
ドローンに人を乗せて、タクシーのような用途で使用されるのが空飛ぶクルマですが、まだ実用化はされていません。
空飛ぶクルマと聞くと、まだ先の未来を思い浮かべる人もいるでしょうが、2025年に開催される大阪・関西万博では、空飛ぶクルマの活用も計画されているそうです。
SkyDriveが空飛ぶクルマの開発されています。
軍備目的
ドローンに爆薬を積載し、突撃する手段として用いられることもある大型ドローン。
操縦者の命を危険から守りながら、敵地の偵察等が行えるのも特徴です。
ペイロード100kg以上の大型ドローンと価格
【アラセ・アイザワ・アエロスパシアル】AZ-1000（オープン価格）
長航続時間、大積載量、小型軽量の3つの性能要件を満たした、1000ccエンジン搭載の超無人機AZ-1000。
さまざまな産業分野において要求に応える機体として開発されました。
小型で軽量、世界最高性能を誇る二輪車用エンジン技術を応用して作られた高出力のエンジンは、開発者の名前から「國男」と命名されました。
【超無人機「AZ-1000」】
| 機体形式 | クアッド型マルチコプター | ||
|---|---|---|---|
| 寸法 | 高さ1,000×長さ3,020×幅2,860 mm プロペラ折り畳み時：高さ1,000×長さ1,510×幅1,405mm |
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| 重量 | 110㎏ 最大離陸重量：310㎏未満 |
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| 積載量＋燃料重量 | 200㎏以下 | ||
| 航続時間（積載量） | 6時間以上（積載量なし） 2時間以上（積載量150㎏） |
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| 燃料タンク容量 | 55L | ||
| プロペラ | 可変ピッチ式・直径1,700mm×4 | ||
【無人航空機専用エンジン『國男』】
| エンジン型式 | 水冷・4サイクル・直列4気筒・DOHC16バルブ | ||
|---|---|---|---|
| 最高出力 | 110kW | ||
| 排気量 | 998cc | ||
| 燃料供給装置 | 電子制御フュエルインジェクションシステム | ||
| 特徴 | 2軸2次バランサーによる極低振動 機体のコンパクト化に貢献するギアレイアウト（特許出願中） |
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【FlyingBasket】FB3（オープン価格）
コンパクトで軽量ながら最大100㎏のペイロードを持ち上げることができるFB3。
排出ガスが削減され、環境への影響を最小限に抑えることができる特注スマートバッテリーは、環境に優しい設計になっています。
カメラは全方向についており、常にペイロードを監視できます。
| 寸法 | 1,600×1,600x412mm | ||
|---|---|---|---|
| 空車重量 | 70㎏ | ||
| 最大速度 | 30m/s | ||
| バッテリー | 4個の交換可能リチウムイオンバッテリー | ||
| 充電時間 | 1時間 | ||
| 動作温度 | -10℃～+45℃ | ||
ペイロード50kgの大型ドローンと価格
【株式会社クリーク･アンド･リバー社】YOROI 12D1750F（要見積もり）
業界トップクラスの最大積載量を実現した、パワー重視のYOROI 12D1750F。
防水性と防塵性に優れており、コンパクトに折りたためるためる設計で、持ち運びや収納にも便利です。
運搬用リール・BOX、特殊カメラ・計測器、レーザー測量機、散布機など使用用途に合わせてアタッチメントが着脱できるようになっていますので、幅広い業務に対応できます。
| 最大ペイロード | 50㎏ | ||
|---|---|---|---|
| 重量 | 30㎏ | ||
| サイズ（収納時） | W1,853mm×D1,625mm×H805mm | ||
| バッテリー使用本数 | 6本 | ||
【株式会社 Autonomy】Surveyor-X（オープン価格）
引用元：株式会社 Autonomy
ペイロード50㎏を推奨値とする大型ドローンSurveyor-Xは、険しい斜面や高低差がある場所で活躍します。
ダム等の工事現場や山岳地帯での作業、建設現場などに適している機体です。
アームが折れ曲がるので持ち運びも容易にできます。
| 対象モーター軸間距離 | 1870mm | ||
|---|---|---|---|
| 寸法 | 2760×2000×585mm | ||
| 重量 | 50㎏ | ||
| 最大ペイロード | 60㎏ | ||
| 推奨ペイロード | 50㎏ | ||
| 飛行時間 | 10分 | ||
| 飛行速度 | 10（最大12）m/s | ||
| 上昇速度 | 3m/s | ||
| 下降速度 | 2m/s | ||
| バッテリー容量 | 14s 28000（2本）mAh | ||
