【2024年最新】ドローン配達(物流)の現状や課題とは?メリット・デメリットを含め実用化に向けた実証実験をする企業の今を紹介
▼▼ドローン免許(国家資格)の取り方・費用・難易度・合格率を知りたい方はコチラ▼▼

様々な分野に役立てているドローンは、配達や物流にも活用されています。

ドローン配達(物流)の現状や課題も、活用の先に見えてきました。

実用化に向けた実証実験をする企業の今や、すでにサービスを開始している自治体などもご紹介します。

ドローン配達(物流)にはメリットやデメリットもありますので、そちらも確認しておきましょう。

目次

2024年までにドローン配達(物流)が実現化された流れ

2022年にレベル4飛行の実現に向けて法整備を行われた

引用元:無人航空機レベル4飛行ポータルサイト - 国土交通省

ドローン配達(物流)を行う場合、人の頭上を無人航空機が飛ぶという現実が起こり得ます。

2022年12月からはレベル4飛行が解禁になり、住宅街や人がいる区域でも目視外による飛行が可能になりました。

レベル4が解禁になったことで、ドローン配達(物流)の実現化に向けて法整備が行われたといえます。

目視外での飛行ということで、GPSやセンサーなどをドローンに搭載し、ルートを設定して自動飛行する方法となります。

ドライバーが不要なので、人手不足や働き改革による2024年問題にも対応できると期待されています。

▼▼国土交通省による「レベル4飛行の実現を見据えた実証計画について(PDF)」詳しくはコチラ▼▼
https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001577881.pdf

2023年にレベル3.5飛行が新設された

新しく導入された3.5飛行も、今後のドローン配達(物流)には欠かせないものです。

立入管理処置は一定の条件を満たせばレベル3飛行が可能になります。

これまでよりお要件が緩和されていますので、ドローン導入がしやすくなる新設内容です。

国家資格の取得や保険加入、カメラによる監視などが条件となっています。

▼▼国土交通省による「ドローンのレベル3.5飛行制度の新設について(PDF)」詳しくはこちら▼▼
https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001716111.pdf

2024年ドローン配達(物流)の現状と課題

引用元:株式会社矢野経済研究所

ドローン配達市場はどんどんと高まり、新規参入する企業や自治体も増えてきました。

実証実験も各地で行われ、現状、私たちの生活に関わるサービスが提供されるようにもなっています。

便利になる一方でドローン配達や物流に対する課題も浮き彫りになっています。

まずは安全性への取り組みと理解です。

ドローンを使って配達する場合、荷物を載せて空を飛行します。

陸地から離れているということで、「墜落したらどうするのか」「危険はないのか」という声をよく聞きます。

ドローン物流に取り組まれている企業や自治体は、この安全の部分にしっかりと向き合っているのが現状で、理解を得ていくことと同時に少しでも危険のない飛行を目指しています。

そして、ドローンパイロットの確保です。

配達や物流業界において、そもそも人手不足が深刻化しています。

ドローンによる配達を可能にし、人手不足が解消に向かう流れがある一方で、それを操縦する人を確保する前提に注目が集まっているのです。

安全にルールを守って飛行するためには、スクールに通って信頼のための資格を取得しなければならない側面もあります。

「ドローンパイロット」の育成と確保が課題であり、それがクリアされた時に配達や物流業界の安泰が見えてくるかもしれません。

ドローン配達(物流)のメリットとデメリット

メリット

ドローン配達(物流)のメリット
  • 上空で直接な宅配となり時間短縮となる
  • 無人航空機で人手不足を解消
  • コストを低く抑えられる
  • 過疎地などに宅配が可能
  • ドローンによる配達は、上空を無人で行います。

    航行を邪魔するものはなく、迂回したり遠回りをしたり、決められた道路を通る必要もありません。

    そのため、現状の物流と比べるとかなりの時間短縮、そして人手不足解消に役立ちます。

    また、空路や陸路を使ったこれまでの宅配と比べるとコストを抑えられるのは企業として有難いもの、その結果配達料金にも良い影響があるかもしれません。

    日本には過疎地が多く存在し、物流において不便な地域だとされている場所でもドローンならば問題なく宅配できます。

    生活に必要なもの、小さくて今まで宅配をお願いできなかったもの、デリバリーも可能になりそうです。

    デメリット

    ドローン配達(物流)のデメリット
  • ドローンの破損・墜落の可能性
  • 墜落する際に人的被害が起こり得る
  • ドローンや宅配荷物が盗難の被害
  • 重量制限がある
  • ドローン配達のデメリットはそのまま今後の課題となります。

    今でも上空を飛んでいる飛行機やヘリコプターにもいえることですが、故障や破損によって墜落しないとは言い切れません。

    その際には、地上にいる人物や建物に被害を与えることも考えられます。

    危険を0にすることは難しく、今後の課題として継続して話し合う必要がありそうです。

    また、ドローンを盗難される、荷物を盗まれるということもあり得ます。

    もう一つ、配達をする上で気になるのは荷物の重量です。

    ドローンやバッテリーと荷物を含んだ重さがどのくらいになるのか、重量によって「運べない」「依頼ができない」というケースも出てきます。

    重量を上げるための開発が進められています。

    ドローン配達(物流)サービスを行う企業・自治体

    エアロネクスト/NEXT DELIVERY/セイノーHD【北海道上士幌町】

    引用元:小菅村、エアロネクスト、NEXT DELIVERY、セイノーHDがドローンを含む次世代高度技術の活用による地方創生に向けた包括連携協定を締結 | エアロネクスト

    地域課題の解決に向けて実証実験を行いました。

    ドローンによる配送と陸上輸送を融合させた方法で「新スマート物流SkyHubとして推しています。

    実証実験を終えて、社会実装フェーズに入っています。

    運営会社 エアロネクスト/NEXT DELIVERY/セイノーHD
    配達内容 地域住民からの注文品(日用品や食料)
    配達頻度 一日最大で8便
    配達料金 無料(期間限定)
    公式(参考)サイト https://aeronext.co.jp/news/kosuge_collaboration2024/

    エアロネクスト/NEXT DELIVERY/セイノーHD【茨城県境町】

    引用元:小菅村、エアロネクスト、NEXT DELIVERY、セイノーHDがドローンを含む次世代高度技術の活用による地方創生に向けた包括連携協定を締結

    出前館アプリと連携した画期的なドローン配達サービスが2023年3月から始まっています。

    現在、受付中止中となっているようですが、再開された時には使いやすいサービスになることは間違いありません。

    運営会社 エアロネクスト/NEXT DELIVERY/セイノーHD
    配達内容 地域住民からの注文品(出前館アプリと連携)
    配達頻度 一日最大で7便
    配達料金 500円
    公式(参考)サイト https://corporate.demae-can.co.jp/pr/info/aeronext_sakaimachi.html

    エアロネクスト/NEXT DELIVERY/セイノーHD/KDDIスマートドローン【千葉県勝浦市】

    引用元:千葉県勝浦市でドローンを活用した新スマート物流SkyHub®の社会実装がスタート

    社会実装され、サービスがスタートしている千葉県勝浦市。

    通信の安定性を高めるためにKDDIも連携している特徴があります。

    運行は高度なものになっています。

    運営会社 エアロネクスト/NEXT DELIVERY/セイノーHD/KDDIスマートドローン
    配達内容 地域住民からの注文品(日常品や食料など)
    配達頻度 一日最大で5便
    配達料金 300円
    公式(参考)サイト https://kddi.smartdrone.co.jp/release/1355/

    エアロネクスト/NEXT DELIVERY/セイノーHD【山梨県小菅村】

    引用元:小菅村、エアロネクスト、NEXT DELIVERY、セイノーHDがドローンを含む次世代高度技術の活用による地方創生に向けた包括連携協定を締結

    すでに2021年11月から実施されていて、一日の配達頻度は最大で16便。

    山梨県小菅村では、人口減少が目立ち、問題を解決するためにドローン配達(物流)が行われています。

    自動飛行によって各家庭まで荷物が運ばれます。

    運営会社 エアロネクスト/NEXT DELIVERY/セイノーHD
    配達内容 地域住民からの注文品(日常品や食料など)
    配達頻度 一日最大で16便
    配達料金 300円
    公式(参考)サイト https://aeronext.co.jp/news/kosuge_collaboration2024/

    NEXT DELIVERY/セイノーHD/KDDIスマートドローン【福井県敦賀市】

    引用元: 敦賀市でドローンを活用した新スマート物流SkyHub®の社会実装がスタート

    敦賀市はところどころに過疎地域が点在しているとされています。

    その穴を埋めるためにドローン配達を実装しています。

    こちらのサービスもオンライン上からの注文でドローンによって届けられます。

    運営会社 NEXT DELIVERY/セイノーHD/KDDIスマートドローン
    配達内容 地域住民からの注文品(食料など)
    配達頻度 一日最大で16便
    配達料金 300円
    公式(参考)サイト https://kddi.smartdrone.co.jp/release/690/

    KDDI/ゼンリン/INAケーブルテレビジョン【長野県伊那市】

    引用元: 国内初の自治体運営によるドローン配送事業、伊那市支え合い買物サービス「ゆうあいマーケット」の本格運用開始

    自治体が運営する配送事業です。

    KDDIと地元のケーブルテレビが連携しており、テレビの画面から注文を行います。

    地域の公民館までドローンが配達し、受け取るシステムです。

    運営会社 KDDI/ゼンリン/INAケーブルテレビジョン
    配達内容 地域住民からの注文品(日用品や食料など)
    配達頻度 一日最大で2便
    配達料金 1000円(月額)
    公式(参考)サイト https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2020/08/05/4601.html

    sora-iina社(そらいいな株式会社)【長崎県五島市】

    引用元: sora-iina社

    病院や薬局への医薬品配達という画期的なサービスが始まっています。

    医薬品以外にも日用品や食品にも対応しています。

    固定翼型のドローンで配達をするのですが、これはマルチコプター型よりも長く早く届けられるメリットがあります。

    医薬品という時に急を要する商品に適しています。

    運営会社 sora-iina社(そらいいな株式会社)
    配達内容 地域住民からの注文品(医薬品や日用品や食料など)
    配達頻度 一日最大で20便
    配達料金 調査中(卸売り業者から月額料金)
    公式(参考)サイト https://sora-iina.com/

    ANAホールディングス【沖縄県久留米町】

    引用元: レベル4によるドローン配送サービスの実証実験を実施!

    沖縄県久米島町ではANAホールディングスがサービスを提供してドローン配達を行っています。

    久米島真謝地区の個人宅まで届けられます。

    運営会社 ANAホールディングス
    配達内容 地域住民からの注文品(日用品や食料など)
    配達頻度 調査中
    配達料金 調査中
    公式(参考)サイト https://www.anahd.co.jp/group/pr/202310/20231013.html

    新十津川町/株式会社エアロネクスト/KDDI スマートドローン株式会社/株式会社電通北海道【北海道新十津川町】

    引用元:株式会社電通北海道

    北海道新十津川町にドローン物流の拠点が開設され、フードデリバリーや買い物代行などが行われます。

    高齢者の買い物支援や災害が起きた時の物資配送などが想定されています。

    運営会社 新十津川町/株式会社エアロネクスト/KDDI スマートドローン株式会社/株式会社電通北海道
    配達内容 地域住民からの注文品(食料など)
    配達頻度 調査中
    配達料金 調査中
    公式(参考)サイト https://www.dentsu-hokkaido.jp/uploads/2024/03/news240315.pdf

    瀬戸内町/奄美アイランドドローン株式会社【鹿児島県奄美大島瀬戸内町】

    引用元:瀬戸内町/ドローンによる貨物配送

     鹿児島県大島郡瀬戸内町と日本航空株式会社は、2023年11月30日、共同でドローン運航事業会社「奄美アイランドドローン株式会社」(本社:鹿児島県大島郡瀬戸内町、代表取締役: 登島敏文、以下「奄美アイランドドローン」)を設立し、ドローンを活用した各種サービスを実現するドローン運航の実施をされています。

    瀬戸内町の二次離島(加計呂麻島・請島・与路島)などの地理と輸送物資の特性に適応するために、航続距離や積載重量に優れる大型物流ドローン「FAZER R G2」を使用しています。

    本島との行き来はフェリーしか手段はなく、空を使って物流を行うようにされています。

    欠航問題を抱えている際に、海外でも物流ドローンを提携している日本航空を知り、依頼をしたそうです。

    運営会社 奄美アイランドドローン株式会社
    配達内容 医薬品や日用品など
    ※災害時は救援物資など
    配達頻度 隔週の木曜日と金曜日
    配達料金 調査中
    公式(参考)サイト https://www.town.setouchi.lg.jp/sanritsu/drone_kamotsu.html

    実用化に向けた実証実験をする企業・自治体

    東京都【青梅市二俣尾、成木】

    引用元:イームズロボティクス株式会社

    今後の配送エリアやルートの拡大に向けて東京都は実証実験を行いました。

    佐川急便株式会社やイームズロボティクス株式会社、一般財団法人日本気象協会、株式会社サンドラッグが主催になっています。

    場所は青海市二俣尾と成木で、2024年度においてレベル4を実施し、2024年以降の社会実装を目指しています。

    ▼▼参考サイト「山間地域の生活利便性向上に向けたドローン配送の実証実験を実施します|イームズロボティクス株式会社」▼▼
    https://www.eams-robo.co.jp/news/1457/

    君津市【千葉県君津市】

    引用元:君津市

    セイノーホールディングス株式会社、株式会社NEXT DELIVERY、KDDIスマートドローン株式会社の3社で、中山間地におけるドローン配送の実証実験を令和6年1月に行っています。

    配送物資は、お子さんが風邪をひいたが母親が買い物にいけないことを想定して、おにぎりや冷却シートなどです。

    株式会社エアロネクストが開発して物流専用ドローンAirTruckを使用しました。

    ▼▼参考サイト「新スマート物流の構築に向けたドローン配送の実証実験を実施しました|君津市」▼▼
    https://www.city.kimitsu.lg.jp/soshiki/3/64412.html

    株式会社SkyDrive【神戸市灘区 六甲山地区】

    引用元:株式会社SkyDrive

    2020年8月に神戸市灘区と六甲山地区において実証実験が行われました。

    小売店の商品や飲食物、医薬品をドローン配達しました。

    株式会社SkyDriveに協力したのは兵庫県神戸市、セイノーホールディングス株式会社、株式会社阪急阪神百貨店の事業所である神戸阪急、株式会社トルビズオン、成ワ薬品株式会社と共同で実証実験をしています。

    必需品の自動輸送や商品温度管理調査、一般用医薬品(第2類)の配送、六甲山上空における携帯電話の有効性、社会受容性についての実験でした。

    ▼▼参考サイト「SkyDrive(スカイドライブ)、神戸市にてセイノーHD、神戸阪急、トルビズオン等と ドローンを活用した配送サービス実用化に向けた実証実験を実施!|SKYDRIVE」
    https://skydrive2020.com/archives/2876

    日本郵政【東京都奥多摩町】

    引用元:日本郵政

    株式会社ACSLと奥多摩市の協力のもと、日本郵便株式会社はドローンによる荷物配送を実証実験しました。

    日本郵便は輸配送業務へのドローン活用を以前より検討しており、2019年からの3年間で東京都奥多摩で運用方法を検証していました。

    ▼▼参考サイト「ドローンによる配送の実施|国土交通省(PDF)」
    https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001594684.pdf

    山形県・長井市【山形県長井市】

    災害時を想定したドローンによる物資輸送の実証実験を行ったのは山形県長井市です。

    県内始めての実証実験で、2024年元旦に発生した能登半島地震をふまえての内容です。

    道路が寸断されて孤立した被災者に物資を配送できるかの確認です。

    北海道上士幌町【北海道上士幌町】

    自動運転によるドローン輸送の実証実験を重ねているのは北海道上士幌町です。

    自動運転のバスが走るなど、人や物を最新のデジタルで運ぶ取り組みが行われています。

    郊外のレストランで作られたお弁当は、視察に訪れていた8キロ離れた国土交通大臣のもとに届けられました。

    愛知県【愛知県佐久島】

    引用元:あいちモビリティイノベーションプロジェクト「空と道がつながる愛知モデル2030」ドローンを活用した物流サービスの長期事業化調査を実施します! ~本土離島間の多頻度配送の検証~ - 愛知県

    名古屋鉄道株式会社をはじめ、株式会社プロドローン、中北薬品株式会社、西三河農業協同組合、西尾市が愛知県((あいちモビリティイノベーションプロジェクト「空と道がつながる愛知モデル 2030」)に委託されて実証実験を行います。

    10月7日~11月5日の期間で行われるのは、海上航路のけるドローンの多目的利用の検証です。

    レベル3.5飛行(※1)による1か月間という長期間の実証実験は、国内初となります。

    本土と離島を結ぶ海上の航路でドローンで定期的に配送するおよびオンデマンド配送による往復輸送の実証実験を行います。

    物流の効率化の可能性を探ります。

    離着陸オペレーションはカメラやセンサーを使って周辺の映像や環境情報を用います。

    利便性だけでなく採算性の向上についても実証実験を行います。

    ▼▼参考サイト「あいちモビリティイノベーションプロジェクト「空と道がつながる愛知モデル2030」ドローンを活用した物流サービスの長期事業化調査を実施します! ~本土離島間の多頻度配送の検証~ - 愛知県」
    https://www.pref.aichi.jp/press-release/dronejikken2024-sakushima.html

    大型ドローンの価格一覧・産業用(業務用)ドローンメーカーとおすすめ機体価格比較一覧

    にほんブログ村 その他趣味ブログ ドローン・UAVへ

    Twitterでフォローしよう

    おすすめの記事