自衛隊には無人航空機(ドローン)部隊があり、整備や調達、補給、調査、試験、検査、研究開発などでドローンを使用することがあるようです。
災害時においての行方不明者の捜索や、災害救助活動でも無人航空機が役立てられています。
ここでは、自衛隊のドローン部隊が保有する無人航空機についてご紹介していきます。
参考資料…「自衛隊が保有する無人航空機(ドローン)の例」
目次
遠隔操縦観測システム(FFOS)
引用元:FLy Team
SUBARUが開発したラジコン式の無人ヘリで、広範囲の情報を収集するためのシステムです。
空中からの偵察や火砲の弾着観測に用いられていましたが、災害やテロの現場確認でも利用されています。
夜間や悪天候での使用も可能な機体です。
全長 | 530㎝ | ||
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重量 | 213.2㎏ | ||
耐風性能 | 20m/s以下 | ||
GPS機能 | 無 | ||
カメラ | 光学・赤外線 | ||
映像伝送 | 〇 | ||
自律飛行 | ✕ | ||
防水性能 | 〇 |
無人偵察機システム(FFRS)
引用元:陸上自衛隊
遠隔操縦観測システム(FFOS)を改良し、さらに高性能になった無人偵察機システム(FFRS)です。
FFOSでは無かったGPS機能が備わっていますので、離着陸を含めた完全自立飛行が可能となり、通信、航続距離は100km以上まで伸びています。
全長 | 530㎝ | ||
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重量 | 275㎏ | ||
耐風性能 | 20m/s以下 | ||
GPS機能 | 無 | ||
カメラ | 光学・赤外線 | ||
映像伝送 | リアルタイム映像伝送可能 | ||
自律飛行 | 〇 | ||
防水性能 | 〇 |
UAV(近距離用)JUXS-S1
引用元:朝雲新聞社
日立製作所と川田工業が開発した小型の無人航空機、UAV(近距離用)JUXS-S1は主に陸上自衛隊で使用されています。
近距離偵察用手投げ式のUAVです。
発砲スチロール製のJUXS-S1は墜落時等に損傷が起こりにくく、10式戦車などに収集した画像を送信する機能や、可視光カメラや赤外線カメラも搭載されています。
全長 | 15.5×9.5㎝ | ||
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重量 | 4000g | ||
耐風性能 | 6m/s以下 | ||
GPS機能 | 有 | ||
カメラ | 光学・赤外線 | ||
映像伝送 | 640×480 | ||
自律飛行 | 〇 | ||
防水性能 | ✕ |
スキャンイーグル(ScanEagle)
引用元:海洋国防アカデミー
魚群探査用を軍事用に改良したスキャンイーグルは、アメリカ合衆国のボーイング・インシツ社が開発した偵察用ドローンです。
機体は無尾翼機で、後部にエンジンとプロペラがあります。
単一あるいは2基を組み合わせる電子工学センサー、中波長赤外線センサー、電子工学、赤外線センサーなど任務に合わせてセンサー機器の選択ができます。
全長 | 120㎝ | ||
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重量 | 23.5㎏ | ||
耐風性能 | 18m/s以下 | ||
GPS機能 | 無 | ||
カメラ | 光学・赤外線 | ||
映像伝送 | 720×480 | ||
自律飛行 | 〇 | ||
防水性能 | 〇 |
スカイレンジャーR70(SkyRanger)
引用元:TELEDYNE FLIR
SkyRangerR70は、防衛、セキュリティ、公共安全のマーケットにいる最も過酷なドローン操作に向けて開発されました。
耐風性、耐寒性、耐雨性、耐熱性に優れ、長時間飛行が可能な高性能ドローンです。
前線への補給や資源の採取、特別なミッションなどでの運搬や配送は、重量2㎏までの物であればほぼ取り付けることができます。
全長 | 80㎝ | ||
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重量 | 4.5㎏ | ||
耐久時間 | 長後続駆動システム使用時:50分 標準駆動システム使用時:40分以上 |
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最大速度 | 対地速度:50kph 最大上昇速度:4m/s 最大下降速度:3m/s |
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温度 | 摂氏-30℃~50℃ | ||
風 | 最大風速::65kph 最大瞬間風速:90kph |
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カメラ | 昼間用カメラ:HDZoom30、EO/IR、前向きEO/IR 夜間用カメラ:EO/IR MK-Ⅱ、前向きEO/IR |
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画像スチール | HDZoom30:20メガピクセル(5184×3888ピクセル) EO/IR MK-Ⅱ:13メガピクセル(4192×3104ピクセル)/(640×512ピクセル) |
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ズーム | HDZoom30:30倍光学 60倍デジタル EO/IR MK-Ⅱ:4倍デジタル 前向きEO/IR:NA |
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ビデオ解像度 | HDZoom30:1080p60 H.264HD録画 EO/IR MK-Ⅱ:640×512/8.33FPS H.264録画 前向きEO/IR:1920×1080/160×120 |
アナフィ(ANAFI)
引用元:EXPACT
米軍や日本の自衛隊が正式採用したのが、コンパクトなのに高性能な飛行性能を備えたANAFI。
4K HDRビデオと2100万画素のCMOSセンサーを搭載しており、プロフェッショナル品質の撮影が可能です。
サイズ | 格納時:244×67×65mm 展開時:175×240×65mm |
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重量 | 320g | ||
最大飛行時間 | 25分 | ||
カメラセンサー | 1/2.4 2100万画素 | ||
カメラズーム | 2.8倍ロスレスズーム | ||
コントローラー | Skycontroller 3 | ||
通信伝送システム | Wi-Fi 802.11a/b/g/n(2.4GHz) |
ビーバップツーパワー(BEBOP 2 Power)
引用元:HiTEC MULTIPLEX
Parrot 社が開発したBEBOP 2 Power は、従来のモデルからさらにパワーアップして、ハードウェアやソフトウェアの改良、そしてPowerバッテリーにより30分間の連続フライトを可能にした機体です。
高画質なカメラを搭載し、万が一接続が途絶えた場合やパイロットのリクエストや設定に応じて、自動的に離陸地点に戻る機能も備え付けられています。
サイズ | 382 x 382 x 89mm | ||
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重量 | 525g | ||
フライト時間 | 30分間 | ||
最高飛行速度 | 約65m/時 | ||
動画とカメラ | 1400万画素 1/2,3″ センサー JPEG, Adobe DNG/RAW フルHDビデオ録画 |
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耐風性能 | 有 | ||
映像伝送 | HD、2000m | ||
自立飛行 | 〇 | ||
防水性能 | ✕ |
エアロボ(AEROBO)
引用元:Aero Sense
上空から撮影した写真による測量や点検に特化したドローンです。
バッテリー残量基準値以下、暴走飛行防止機能や自動帰還機能、GPS信号断による緊急着陸などの安全機能が備え付けられています。
サイズ | プロペラなし:433 × 433 × 310 mm ガード装着時:800 × 800 × 310 mm |
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重量 | 2.33㎏ | ||
カメラ | 20m/s以下UMC-R10C(ソニー、2000万画素レンズ交換式、自動シャッター制御) | ||
稼働時間 | 20分 | ||
操作可能距離 | 600m(2.4GHz帯使用) | ||
耐風性能 | 10m/s | ||
映像伝送 | HD、2000m | ||
自立飛行 | 〇 | ||
防水性能 | 〇 |