
ドローンは様々な場面で活用されており、林業の分野にも取り入れられています。
実際に森林調査や苗木運搬を行っている事例もあります。
ドローンの林業活用事例について詳しく、また林業にドローンを導入する際に利用できる補助金についても解説いたします。
目次
ドローンを使った林業とは?活用事例
森林調査
ドローンを使って森林調査をする場合、省力化や簡素化を目指せます。
様々な角度からの撮影した画像は高精度なものとなり、オルソ補正が可能ですので、たとえばスギとヒノキの区別をすぐにつけられます。
枯損木調査も行うなど、実際に石川県をはじめ、長野県や山口県、熊本県で活用しています。
その結果、費用削減、時間と労力の削減の効果が認められています。
苗木運搬
これまで苗木の運搬には労力も時間もコストもかかっていました。
ドローンを苗木運搬に活用することでかなりの省力化に繋がっています。
和歌山県や群馬県、宮崎県などでは苗木運搬の事例を発表しており、いずれも人員削減や省力化に繋がったとされています。
重い苗木の運搬の事例が増えていて、今後は傾斜地での運搬にも期待を向けています。
植栽穴の自動マーキング
かなり前から期待を向けられていた植栽穴の自動マーキングですが、活用事例を見ることが出来ます。
北海道では、植栽プランニングを実施しており、今後の発展に繋げているようです。
ただ、マーキングは経験者による勘を必要としていたり多くの人の労力を得ていたりしていますから、AIの活用などでの発展が必要かもしれません。
植栽地の撮影や画像判定、遠隔地からの区分けや植栽列の作成などがドローンによって可能になります。
シカ捕獲用のわなや防護ネットの見回り
山間部の罠の巡回作業を軽減することが出来るドローン活用事例です。
林業に携わっているとシカ被害に遭遇することは少なくありません。
多数の罠を仕掛けて捕獲することに時間や労力をとられてしまうこともあるでしょう。
活用するドローンと罠のデータを受信機に表示させるシステムが開発されており、遠くからも罠の状況を確認できます。
森林風景や林業現場の紹介
美しい山々の紹介映像や画像などはドローンを使えばダイナミックで素晴らしいものになります。
鳥と同じ視点から見ることが出来ますので、森林風景や林業現場の紹介に役立ちます。
空撮技術はますます発展していて、カメラの性能も上がっています。
林業にドローンを活用するメリット
労働力不足問題の解消
実際に国は「スマート林業」を推し進めていることもあり、メリットは多くあります。
まずは日本全国で問題視されている労働力不足問題に良い影響を与えています。
ドローンを操縦する一人で出来ることがいくつもあります。
苗木の運搬に関していえば、何人もの人手を必要としてきましたが、ドローン一台、操縦者一人で一気に運べるのです。
林業に携わる人だけでなく、現場に向かわなくてもドローンが作業を行うことで労働力不足問題の解消に繋がります。
情報が緻密で詳細
目視で測定したり判別したりするよりも高性能のカメラで撮影したデータは信用できるものです。
木の判別まで出来るのですから、得た情報は緻密で詳細なものだといえます。
林業を発展させるため、植栽するためには、細やかな情報が必要不可欠です。
緻密な詳細な情報があれば、スムーズな作業となります。
安全性が高まる
ビジネスをしていると労災が起こり得ます。
仕方ない部分があったとしても怪我や事故は出来るだけ避けたいのが本音です。
林業にドローンを導入すると安全性が高まるといわれており、それに伴って労災のリスクが軽減します。
人の力に任せての作業よりも自動化させることも多いので安全性が高まるのです。
経費やコストの削減
林業にドローンを投入することで、労働力不足解消による人件費削減が顕著に感じられます。
これまで4人必要だった作業は2人で可能になるなど、数字として表れます。
また、燃料費や交通費の削減にも繋がりそうです。
ドローンを導入する際には購入費やレンタル費が必要ですが、運用しはじめると費用やコストに関してメリットを感じます。
では以下で、林業にドローンを導入する際に活用できる補助金をご紹介していきましょう。
林業にドローンを導入する際の補助金一覧
ものづくり補助金
中小企業庁がすすめている補助金です。
生産性が上がる設備投資などに利用できますので、林業に携わっている方にもおすすめです。
企業向けだと思われているかもしれませんが、革新的な取り組みだと判断されると補助金を受けられます。
林業に活用するための「機械設置」「システム構築」「専門家経費」「外注費」などで受けられるといわれていて、ドローンは「機械設置」や「システム構築」にあたります。
※中小企業庁(ものづくり補助金PDF)…https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r5/r5_mono.pdf
小規模事業者持続化補助金
コロナ禍で利用者が増えた補助金は、令和6年度も継続して受け付けています。
ただし、最終の受付は2024年10月25日で修了となるので気を付けましょう。
中小企業庁が推し進めている補助金で、個人事業主を含む小規模事業者が経営を続けるために利用できる補助金です。
もちろん、林業に携わっている方も利用が可能です。
中小企業庁(小規模事業者持続化補助金)…https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/shokibo/2024/240508jizoku_kobo.html
スマート農業機械等導入支援補助金
兵庫県の施策での補助金です。
対象地域は兵庫県三田市で、農業や林業を支えている企業向けです。
補助率は1/2で、限度額は一台あたり30万円となっています。
兵庫県(令和6年度スマート農業機械等導入支援事業)…https://www.city.sanda.lg.jp/soshiki/19/hojo_josei/15270.html
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