今回はは第二種型式認証済みの「イームズE6150TC型」について「イームズロボティク株式会社」様にインタビューさせて頂きました!
目次
イームズロボティク株式会社の第二種型式認証済み「イームズE6150TC型」情報
機体・メーカー | イームズE6150TC型【イームズロボティクス株式会社】 | ||
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最大積載量(最大ペイロード) | 6.0kg | ||
電話番号 | 049-293-4567 | ||
メールアドレス | info@eams-robo.co.jp | ||
公式サイト紹介ページ | https://www.eams-robo.co.jp/news/837/ |
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国土交通省認証PDF | https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001736564.pdf |
インタビュー記事への回答ご担当者様情報
お名前:曽谷 英司
役職:代表取締役社長
ドローン操縦歴:3年
所有資格:ドローン関連ではなし
所有機体(または好きなドローンの機体):EAMS製ドローン
「イームズロボティク株式会社」の曽谷様にインタビューをしました
御社の第二種型式認証取得済みの「イームズE6150TC型」の開発に至る経緯などを教えて頂けますか?
第二種型式認証機体はレベル3、レベル3.5のフライトができる機体として開発されました。弊社は長年佐川急便様と東京都青梅市をはじめとする全国区で物流の実証事業を進めて参りました。ドローン物流は「物流の2024問題」(2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の960時間上限規制と改正改善基準告示が適用され、労働時間が短くなることで輸送能力が不足し、「モノが運べなくなる」可能性が懸念されている件)を意識開発をされました。将来レベル4実現を目指す過程で、まずはレベル3飛行からスタートしていく狙いです。
実証事業をされていたんですね!御社「イームズE6150TC型」の魅力や強みはどのようなところですか?(スペックなど)
E6150TCは既存のドローン開発技術を応用して作られています。農薬散布ドローン「AS10」、産業用ドローン「E6150MP」など販売実績がある機体がベースになっています。そのため、製造工程や運用面、ソフトウェアにおいて、新規製造に比べると知見も高く、スピード感を持って開発に取り組めると考えました。
重さ6kgを積載でき、Mission Plannerによる自動航行を基本とします。レベル3、レベル3.5に対応しており、適応している特定飛行は「目視外飛行」「DID地区上空」「夜間飛行(目視内に限る)」「近接飛行」の4種と多く、本格的な物流サービスを想定した設計です。
スピード感は大事ですね!御社「イームズE6150TC型」はどのような企業様や公的機関に利用して頂きたいでしょうか?また具体的な用途を教えて頂けますか?
使用用途は「ドローンによる物流」に限定されますが、「何かを空から運びたい」というニーズに積極的に対応いたします。宅配事業における物流事業社様へのご提案の他、宅配ピザ、宅配弁当などのオンラインフード注文・配達プラットフォームの応用やスーパーマーケットの宅配などにもご利用いただけます。
日用品の配送以外にも、薬や臓器といった医療物資の搬送も可能です。渋滞などの道路事情に左右されることなく迅速かつ的確な配送ができるのがメリットです。
また、災害用途として、例えば道路が寸断されてしまうような現場を想定したドローンの配備も高いニーズがあります。最近ですと今年1月に発生した能登半島地震が記憶に新しいと思います。当時、現場ではドローンによる配送が行われましたので、こうしたニーズにも十分お応えできる製品だと考えています。
様々な角度から物流は行われますね!御社「イームズE6150TC型」を導入する際の費用感や注意点などはありますか?
本体、周辺機器、講習などを含め一式およそ600万円前後でご案内しております。導入には補助金の利用ができる場合もございます。例えば、経済産業省 中小企業庁が進める「中小企業省力化投資補助事業」で半額補助の対象にもなります。(中小企業に限ります)
従来のドローンと異なり、型式認証機体には「点検」が義務化しています。これは型式の品質を保持するという意味合いが強いのですが、安全にご利用し続けていただくためにと、ご理解いただければと思います。10時間点検、100時間整備と2種類に分かれます。10時間点検はお客さまご自身で実施していただく定期点検です。点検項目は製品毎に細かく分かれますが、この点は弊社の導入講習時にレクチャーいたします。100時間整備はメーカーで実施する整備点検作業です。主にエッセンシャルパーツ(モーター、フライトコントローラー)の交換などがかかります。このあたりは導入後のランニングコストとなります。
講習の際にレクチャーしていただけるのは嬉しいですね!毎年増えていくドローン市場規模。今後の日本のドローン市場・世界のドローン市場はどうなっていくと思いますか?
レベル3、レベル3.5をフライトできるドローンが徐々にエントリーしてきています。弊社は「物流」を視野にビジネス展開を進めていますが、特定飛行のメリットは物流だけにとどまりません。空撮や点検といったニーズもありますので、こうしたニーズに応えられるドローンメーカーが増えてくると予想しています。まだ、海外製ドローンは型式認証が通りにくい状況にありますので、国内メーカーが中心となってドローン産業を盛り上げていきたいと期待しています。
また、今後は国内メーカーによる製造販売に加え、サービサーが増えてくるとも予想しています。ドローン利活用の幅を広げ、様々な分野で活用いただける製品作りを続けていきたいです。
国内メーカーが盛り上がるのは期待ですね!御社「イームズE6150TC型」の導入を検討している企業様や公的機関に一言お願い致します。
製品の出荷が徐々に始まってきています。日本政府も各企業がドローン導入をしやすいよう補助金の導入や制度改革、特区の制定など様々な方面でサポートいただいております。ドローンが社会を豊かにする未来は、もう既に現実となっています。型式認証機体で、よりよい空の安全と物流事業を一緒に始めていきましょう。
ここまでご丁寧にありがとうございました!